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学会活動アーカイブ

カテゴリー:心理研究部会

日本アニメーション学会 心理研究部会 研究発表会,パネル・ディスカッションのお知らせ

2024.02.27 カテゴリー:お知らせ,心理研究部会,研究部会活動

心理研究部会 主査 野村康治

下記の要領で、心理研究部会の研究発表会とパネル・ディスカッションを開催いたします。
今回は「アニメ」に関する心理学研究をされている登壇者の方々にお話を伺います。
参加登録をしていただければ、どなたでも参加できる無料の会です。特に「アニメ」の心理学的な問題や研究方法にご関心のある方には、お勧めのイベントとなります。
ご参加のご検討を、よろしくお願い申し上げます。

開催日時:2024年3月16日 14:00(開会挨拶13:55)〜17:00
開催形式:対面ならびにオンライン配信によるハイブリット形式
対面会場:西荻シネマ準備室
参加費:無料
参加申込:どなたでもご参加いただけます。3月15日までに下記URLのフォームにて参加の申込をお願いいたします。
https://forms.gle/fkAtVHrVf3c9Zsmn9

プログラム

13:55 開会 企画者挨拶
14:00〜14:45(14:45〜14:55 質疑応答) 研究発表1
タイトル:「アニメで表現される物語はどのような過程で理解されるか」
発表者:梶井直親(法政大学大学院ライフスキル教育研究所)
概要:私たちはアニメを視聴しながら,そこで表現されている物語を理解している。では,私たちはアニメの物語内容をどのような過程で理解しているだろうか。これまでの物語理解過程の研究では,物語内の出来事についての心的表象を自動的に構築し,更新していると提唱しており,これは,アニメでも同様であると考えられる。今回のシンポジウムでは,アニメにおける物語理解過程研究において明らかになったことを紹介し,今後の展望について考える。
14:55〜15:05 休憩

15:05〜15:50(15:50〜16:00 質疑応答) 研究発表2
タイトル:「アニメーションキャラクターの顔認知」
発表者:太田碧(法政大学大学院)
概要:アニメキャラクターの顔は,実際の人間の顔とはかけ離れた生物的にあり得ない形状で表現されているにも関わらず,顔として認識され,それぞれの物語において役割を果たす。キャラクターの顔はなぜ顔として認識されるのか。人間の顔との違いが何かあるだろうか。キャラクターの顔と人間の顔を我々がどのように認知するのか,それぞれの相貌特徴の形状の違い,受ける印象,顔の魅力となる要因の違いに関して研究した結果を紹介する。
16:00〜16:10 休憩

16:10〜16:50 パネル・ディスカッション(16:50〜17:00 会場からの質問と応答)
「『アニメ』を享受すること −その心理学的検討−」
パネリスト:薮田拓哉(大阪大学)・梶井直親・太田碧,司会:野村康治(日本大学)
概要:アニメーションの中でも特に商業色が強い作品を「アニメ」と呼び,「アニメーション」と「アニメ」を区別する場合がある。多くの日本人にとって馴染みがあるのは「アニメ」であり,「アニメ」作品はときに視聴者に強い感銘を与え,生活場面における価値観にまで影響を及ぼすことがある。本パネル・ディスカッションでは,アニメーション研究に携わる3名の心理学者をパネリストとして,私たちがいかに「アニメ」を認識し,受容し,さらに生活の中に取り込んでいるのかを心理学的観点から議論する。さらに,「アニメ」に関する心理的問題を扱う際の注意点についても検討していきたい。
17:00 閉会

3研究部会合同研究会のお知らせ

2023.09.27 カテゴリー:心理研究部会,教育研究部会,理論研究部会

昼間行雄(教育研究部会主査)

「理論・心理・教育の3研究部会合同研究会」を10月8日(日)に開催いたします。

企画趣旨
 アニメーション学会が創立25年を迎えた今日までに、さまざまな研究領域でアニメーションの研究が行われてきた。理論・心理・教育の3研究部会では、現在までのそれぞれの研究会の活動を振り返ると、他の研究会との接点を見出せる研究内容が存在する事も分かってきた。そこで、今回の合同研究会では3研究部会からそれぞれの研究の振り返りや現在の研究課題を発表し、その後に研究会活動をさらに活性化させるための接点を探るディスカッションを行う。

概要
日時:2023年(令和5年)10月8日(日曜日) 13:00~15:30(zoomを使用したオンライン開催)

参加費:無料

参加登録:参加をご希望される方は、10月6日(金曜日)までに下の参加登録フォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/yCBApmYwYuoBRajq7
登録後、ご記入いただいたメールアドレスに参加用URLをご案内いたします。

日本アニメーション学会 教育研究部会主査:昼間行雄

連絡先:昼間行雄(y-hiruma@bunka.ac.jp:@を@に変えてください)

 

3研究部会合同研究会プログラム

13:00~
開催挨拶

13:10~13:40
理論研究部会「学会研究事業活動と理論研究部会の25年[全長版]」
パネリスト:小出正志

13:45~14:15
心理研究部会「アニメーション実習授業に対する自己調整学習導入の試み」
パネリスト:野村康治・野村建太

14:20~14:50
教育研究部会「アニメーションの専門教育と教育普及〜その振返りと展望」
パネリスト:昼間行雄

14:50~14:55
休憩

14:55~15:30
ディスカッション(質疑応答を含みます)
野村康治・野村建太・小出正志・昼間行雄

15:30
終了

日本映像学会映像心理学研究会,アニメーション研究会・日本アニメーション学会 心理研究部会 合同研究会のお知らせ

2021.03.15 カテゴリー:心理研究部会,研究部会活動

心理研究部会主査 野村康治

心理研究部会では日本映像学会映像心理学研究会,アニメーション研究会と合同でZoomを用いたオンライン形式の合同研究会を開催いたします。参加登録をしていただければ、どなたでも参加いただける会です。
ご興味、ご関心がございましたら、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

概要

日時:2021年(令和3年)3月28日(日曜日) 15:00~18:00
参加費:無料
参加登録:参加をご希望される方は、3月26日(金曜日)までに下の参加登録フォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/Yg3kQgm22ASsRVKi9
登録後、ご記入いただいたメールアドレスに参加用URLをご案内いたします。

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表:横田正夫
日本アニメーション学会 心理研究部会 主査:野村康治

連絡先:野村康治(nomura@shoin-u.ac.jp:@を@に変えてください)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

合同研究会プログラム

15:00~ 開催挨拶

*日本アニメーション学会心理研究部会・日本映像学会アニメーション研究会 合同企画
15:10~16:10(質疑応答を含みます)

研究発表 「アニメ視聴による心理的体験の構造化および作品/視聴者要因に関する臨床心理学的研究 ―アニメーション療法の開発に向けて―」
発表者:薮田拓哉
要旨:アニメ視聴によって人々はさまざま体験をするが、時に生きる糧になるなど、援助的な側面も包含している。しかしアニメーションを心理的援助に応用する試みは行われておらず(横田,2019)、基礎的な知見が少ないのが現状である。本発表では、臨床心理学の観点からアニメの心理的支援への活用可能性に繋がる研究を紹介する。研究1では、アニメ視聴による心理学的体験の構造化を行った。その結果、視聴者は娯楽的な体験・影響にはじまり成長や意味を見出すという、より臨床心理的な体験・影響に至るまでの体験をしている事が示唆された。続く研究2は、その体験の生起に関わる作品要因と視聴者要因、体験生起を妨げる阻害要因を検討した。その結果、作品と視聴者の間でどのような心の働きが反映されているのかについての示唆が得られた。本発表では、「アニメーション療法」の可能性も視野に入れつつ、アニメ視聴体験の効用について心理学的に研究する意義やアニメの持つ力について議論したい。

16:10~16:20 休憩

*日本映像学会映像心理学研究会・日本アニメーション学会心理研究部会 合同企画
16:20~18:00(討論・質疑応答を含みます。また適宜休憩時間を設けます。)

パネル・ディスカッション「アニメーション -「イメージ」の伝達-」

進行:野村康治
企画要旨:アニメーションは、作り手が思い描いたものを具現化し、それを受け手に伝える表現だといえる。一般に私たちは、思い描くものを「イメージ」とよぶため、その具現化つまりアニメーション作りにおいて「イメージ」が不可欠だと考えるのはごく自然なことである。しかし、そこで必要とされる「イメージ」とはいかなるものなのであろうか。あるいは、アニメーションにおいて「イメージ」は本当に不可欠なものといえるのであろうか。今回のパネル・ディスカッションでは、アニメーション作りにおける「イメージ」の重要性を指摘する中村氏と、「イメージ」という概念を用いずにアニメーション作りを語る佐分利氏という、ある意味で対極的な視点に立つ2名のパネリストを招き、意見交換をすることでアニメーションにおいて伝達される「イメージ」というものを検討していきたい。

パネリスト:中村 浩
題目:アニメにおける動きイメージのリアリティについて
要旨:アニメ作家が作り出す動きには、その動きのイメージと統合された作家自身の身体図式が表現されている。そしてその鑑賞者においても、観察した動きが鑑賞者自身の身体図式に関連付けられることによって、それがよりリアルな動きとして知覚される。しかしこれは身体図式と視覚的に鑑賞される動きの統合によって形成された視覚図式がアニメ製作者と鑑賞者に共通であることを前提としている。ではこの図式はどのようなプロセスを経て形成されるのであろうか。リアリティの高い視覚図式の形成が、視覚刺激の身体図式への同化によって可能になることを発達心理学的観点から示したのがPiagetであるが、本報告では因果関係知覚の発達を題材とした研究結果を手掛かりとしてこのプロセスについて議論したい。

パネリスト:佐分利敏晴
題目:イメージで語らない生態心理学と、イメージとしてのアニメーション
要旨:生態心理学において私たちが視覚で環境を見るとき、脳内で作られるイメージや目にしたときの網膜に投影される像(イメージ)は必要無い。網膜は光学的配列を捉え、その配列そのものが視覚情報となるからだ。それは私たちの意識の外にあるもので、ヒトの状態や行為にかかわらず存在している。
しかし、アニメーションは映像であり、本来のイメージの意味から考えてもイメージである。だから、アニメーションの作り手が見せたいものに情報が片寄ることがある。
普段の何気ない動作を改めて絵画的なアニメーションで作ると、高畑勲が指摘していたような「異化効果」によって、観客が持っている「動きの印象」ではないディテールが知覚される。このとき、アニメーションは作り手が「引き写した環境と動きの事実」であるとともに「思い描いた」ものとして機能し、非常に力強い表現となる。

日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会、 日本アニメーション学会心理研究部会 合同研究発表会開催中止のお知らせ

2020.02.23 カテゴリー:心理研究部会,研究部会活動

      日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表 横田正夫
      日本アニメーション学会 心理研究部会 主査 野村康治

 2月29日(土)に開催を予定しておりました日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会と日本アニメーション学会 心理研究部会との合同研究発表会ですが、新型コロナウィルスの感染拡大の状況を鑑み、まことに残念ながら中止とさせていただきます。
 発表のご準備を進めてきた登壇者の方々、ご参加を予定されていた方々には大変恐縮ではございますが、ご理解、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
 なお、感染状況の先行きが不透明であることから、延期等の予定は現時点で全て未定となっております。

 以上、よろしくお願い申し上げます。

日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会、 日本アニメーション学会心理研究部会 合同研究発表会のお知らせ

2020.02.05 カテゴリー:心理研究部会,研究部会活動

本学会の心理研究部会と日本映像学会の映像心理学研究会・アニメーション研究会との合同究発表会を下記の通り開催いたします。会員、非会員問わず、どなたでも参加いただける会です(参加申込みは文末のフォームから)。ご興味、ご関心がございましたら、是非ご参加ください

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表:横田正夫
日本アニメーション学会 心理研究部会 代表:野村康治


■開催概要
日時:令和2年2月29日(土曜日) 13:00~
会場:日本大学文理学部3号館 3504教室
http://www.chs.nihon-u.ac.jp/about_chs/campus_map/
参加費:無料

■プログラム
〇日本映像学会心理学研究会・アニメーション研究会
 13:00~15:00(質疑応答を含む)

 研究発表:野村建太+片渕須直
 題目:「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の撮影について

〇日本アニメーション学会心理研究部会
 15:10~16:10(質疑応答を含む)

 研究発表:薮田拓哉
 題目:アニメ視聴による心理的体験の構造化および作品/視聴者要因に関する臨床
心理学的研究 -アニメーション療法の開発に向けて-
 アニメ視聴によって人々はさまざま体験をするが、時に支えになる体験となるなど、
援助的な側面も包含している。しかしアニメーションを心理的援助に応用する試みは
行われておらず(横田,2019)、基礎的な知見が少ないのが現状である。本発表では、
臨床心理学の観点からアニメの心理的支援への活用可能性につながる研究を紹介する。
研究1はアニメ視聴で経験する心理的体験を分類・構造化し、それに基づき、アニメ
視聴による状態変容モデル、心理的体験モデル、「結ぶ,出会う,繋ぐ」プログラム
といった心理的援助への活用モデルを生成した。次いで研究2は、その体験を生起さ
せるのに必要な作品要因と視聴者要因およびそれらの適合、体験生起を妨げる阻害要
因について検討した。研究2からは、体験の生起をめぐって作品制作と視聴の双方に
おいて着目すべき視点が得られた。本発表では、2つの研究の詳細を紹介し、「アニ
メーション療法」の可能性について議論したい。

〇日本映像学会映像心理学研究会・日本アニメーション学会心理研究部会 合同企画
 16:20~17:50(質疑応答を含む)

 パネル・ディスカッション
 題目:アニメーション -「イメージ」の伝達-
 アニメーションは、作り手が思い描いたものを具現化し、それを受け手に伝える表
現だといえる。一般に私たちは、思い描くものを「イメージ」とよぶため、その具現
化つまりアニメーション作りにおいて「イメージ」が不可欠だと考えるのはごく自然
なことである。しかし、そこで必要とされる「イメージ」とはいかなるものなのであ
ろうか。あるいは、アニメーションにおいて「イメージ」は本当に不可欠なものとい
えるのであろうか。今回のパネル・ディスカッションでは、アニメーション作りにお
ける「イメージ」の重要性を指摘する中村氏と、「イメージ」という概念を用いずに
アニメーション作りを語る佐分利氏という、ある意味で対極的な視点に立つ2名のパ
ネリストを招き、意見交換をすることでアニメーションにおいて伝達される「イメー
ジ」というものを検討していきたい。

 パネリスト:中村 浩
 題目:アニメにおける動きイメージのリアリティについて
 アニメ作家が作り出す動きには、その動きのイメージと統合された作家自身の身体
図式が表現されている。そしてその鑑賞者においても、観察した動きが鑑賞者自身の
身体図式に関連付けられることによって、それがよりリアルな動きとして知覚される。
しかしこれは身体図式と視覚的に鑑賞される動きの統合によって形成された視覚図式
がアニメ製作者と鑑賞者に共通であることを前提としている。ではこの図式はどのよ
うなプロセスを経て形成されるのであろうか。リアリティの高い視覚図式の形成が、
視覚刺激の身体図式への同化によって可能になることを発達心理学的観点から示した
のがPiagetであるが、本報告では因果関係知覚の発達を題材とした研究結果を手掛か
りとしてこのプロセスについて議論したい。

 パネリスト:佐分利奇士乃
 題目:イメージで語らない生態心理学と、イメージとしてのアニメーション
 生態心理学において私たちが視覚で環境を見るとき、脳内で作られるイメージや目
にしたときの網膜に投影される像(イメージ)は必要無い。網膜は光学的配列を捉え、
その配列そのものが視覚情報となるからだ。それは私たちの意識の外にあるもので、
ヒトの状態や行為にかかわらず存在している。
しかし、アニメーションは映像であり、本来のイメージの意味から考えてもイメージ
である。だから、アニメーションの作り手が見せたいものに情報が片寄ることがある。
 普段の何気ない動作を改めて絵画的なアニメーションで作ると、高畑勲が指摘して
いたような「異化効果」によって、観客が持っている「動きの印象」ではないディテ
ールが知覚される。このとき、アニメーションは作り手が「引き写した環境と動きの
事実」であるとともに「思い描いた」ものとして機能し、非常に力強い表現となる。

 進行:野村康治

■参加ご希望の方へ
 事前の参加予約は不要ですが、参加人数把握のため、2月28(金)までに下記まで
に、こちらフォームからご連絡くださいますようお願いいたします。

日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会、日本アニメーション学会心理研究部会 合同研究発表会のお知らせ(3/9開催)

2019.02.16 カテゴリー:心理研究部会,研究部会活動

日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会、日本アニメーション学会心理研究部会 合同研究発表会のお知らせ

 

投稿者:野村康治 心理研究部会主査

 

会員の皆さま

 

 日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会と日本アニメーション学会心理研究部会の合同究発表会を下記の要領で開催いたします。今回は、アニメーションの表現や演出に関するご著書を執筆されたお二方に発表をお願いいたしました。ご興味・ご関心がございましたら、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

 

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表:横田正夫

日本アニメーション学会 心理研究部会 代表:野村康治

 

<開催概要>

  • 日時:2019年3月9日
  • 会場:日本大学文理学部百周年記念館会議室2
  • 時間:15:00~17:50
  • 参加費:無料
  • 参加資格:どなたでもご参加いただけます。事前に参加申込み(下記)をしていただけましたら幸いです。

 

<プログラム>

第1部 日本映像学会 映像心理学研究会・日本アニメーション学会 心理研究部会

発表 15:00~16:00  質疑応答 16:00~16:20

 

「今日を生き延びるためにアニメーションが教えてくれること」におけるいくつかのトピックについて 

佐分利敏晴(佐分利奇士乃)(生態心理学・アニメーション研究者)

 

佐分利敏晴初の単著となった「今日を生き延びるためにアニメーションが教えてくれること(学芸みらい社、2018年12月発行)」の中から、特に重要と言える箇所について解説する。序章で扱った「アフォーダンスとアニメーション」について、および巻末の片渕須直監督との対談「作品の舞台に観る者を招き入れる」で話題に上がったことを取り上げる。

アフォーダンスとは、一見特別なことのように思われることもあるが、実際にはわたしたち動物が生活している「環境」=「身のまわり」に、実に身近にある、行為に利用できる情報の資源である。それは様々なアニメーションにも作り込まれ埋め込まれており、それが登場人物たちの行為に利用されている。

巻末の片渕須直監督との対談では、様々なトピックが扱われた。その中から「風の表現とレイノルズ数」「『かぐや姫の物語』の一場面、かぐやの疾走の描写」「登場人物同士の協調を描くことと実在感」「ストーリーを追わず、ディテールに埋め込まれた物語を読むこと」などについて特に取り上げ、紹介する。

 

第2部 日本映像学会 アニメーション研究会

発表 16:30~17:30  質疑応答 17:30~17:50

 

アニメーション業界の制作現場における演出の技術と方法

渡部英雄(湘南工科大学、株式会社パンチ(顧問))

 

2018年11月25日発刊、『アニメ研究入門(応用編)アニメを究める11のコツ』(現代書館出版)で私が執筆した「演出論-アニメーション業界の制作現場における演出技術と方法」をテーマに本研究会で発表いたします。

アニメーション業界の制作現場では演出がどのような技術や方法を用いてアニメ制作をしているのか。特に、アニメーション制作の映像設計(絵コンテ)に関する演出技術を中心に取り上げていきたいと思います。その内容は、

・アニメ業界で演出家になるにはどのように学べばよいのか。演出家たちは、技術をどのように習得しているのか。

・過去のアナログ時代と現在のデジタル時代の演出技術と方法の違いについて、

・実写映画の演出とアニメの演出の相違点と共通点について、

・アニメ演出の仕事とは、

・アニメ業界の制作現場の流れ。プリプロダクション、プロダクション、ポストプロダクションで演出はどのような仕事をしているのか、

・演出はどこまでの範囲で権限があるか、

・映像設計としての絵コンテ作成についての基礎知識、マッチカットとカットアウェイそしてイマジナリィライン(想定線)越え方など映画の文法ともいえる観客の混乱を防ぐ方法。

・アニメ演出の表現としての撮影技術について、

など私の経験に基づいて述べていきます。

 

<参加申込>

資料準備のため3月7日(木)までにお申込みいただけましたら幸いです。お申込みがなくてもご参加いただけますが、配布資料をご用意できない場合もございます。予めご了承ください。また研究会開催後に懇親会を予定しております。懇親会につきましては当日アナウンスいたします。お時間がございましたら、是非懇親会にもご参加ください。

 

<参加申込み・問合せ先>

日本大学文理学部心理学研究室

(日本映像学会映像心理学研究会・アニメーション研究会代表 横田正夫)

E-mail: myokota@chs.nihon-u.ac.jp(@を半角@に変えてください)

Tel: 03-5317-9720 Fax: 03-5317-9427

 

心理研究部会主催・第62回 知覚研究会共催 研究会

2011.10.27 カテゴリー:心理研究部会

長らくアニメーション学会の心理部会のお世話を いただいていた鷲見先生から、このたび世話役の 仕事を引き継がせていただきました。これまで通り、 知覚研究会との共催で行う研究会のほか、 皆様からの企画アイデアを頂戴して、日本アニメーション 学会心理研究部会が発展できればと願っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
吉村浩一

————————————————————————–

・日本アニメーション学会心理研究部会(主催) 第62回 知覚研究会(共催)の
研究会の日程が決まりましたのでお知らせいたします。

本研究会について
・本会はインフォーマルな勉強会です
・興味のある方はどなたでも参加できます
・お知り合いの方もおさそいください

————————————————————————–

主催:日本アニメーション学会心理研究部会
吉村浩一
共催: 知覚研究会 大山 正
鷲見成正

日時:2011年10月27日(木)18時~
場所:日本大学歯学部 4号館地下1階セミナー室
JR線「お茶の水駅」徒歩2分
ニコライ堂の向かい、駿台予備校1号館となりです。
交通案内はこちらをごらんください。
http://www.dent.nihon-u.ac.jp/org/j-org01.html

1.
話題提供:佐分利 敏晴(東京大学)
演 題:ゲームにおけるプレイヤーの視点・方向の表現の歴史的変遷
******** 話題提供者からの一言 *******
まだ研究と呼べる段階のものではなく、レビューでございますが、発表させて頂きま す。認知心理学における見解では、絵が「上から見たものか」または「横から見たも のか」などの一貫性を必要とするという話がありますが、ゲーム、特に開発黎明期の ゲームにはそれが一貫していない作品が沢山あることに気づきました。それはハード 面での制約が大きいのですが、ゲーム製作者たちはどのように工夫して画面を作って いったのかを、実際のゲーム画面のレプリカなどを使いながら歴史的な展開を追って いこうと存じます。

2.
話題提供:鈴木 清重(立教大学)
演 題:映像作品の表現にみる時間性と空間性の関わり
******** 話題提供者からの一言 *******
映像作品の視聴を題材に日常的な知覚の体験を記述する研究を紹介する。映像作品に みられる様々な表現技法を記述し分類、整理すると、事象知覚の種々の問題を記述で きる。さらに時間性(時間の体験)に関する理論的な課題を考察することで、動画像 系列の知覚体制化という新しい理論的視点を得られる。 話題提供の前半では、動画像系列の知覚体制化理論に関する着想を紹介しながら、時 間性と空間性(空間の体験)の関係を考察する。特に、時間性を基盤に空間性の概念 を考察することを目的に、動画像作品の空間表現の技法を分類する。様々な空間の体 験を表現した動画像作品の事例を示しながら、撮影と編集の技法を知覚体制化の概念 で整理する。後半では、映像作品の表現を分類する技術、技能、技法という3つの観 点を紹介する。CGなどの新しい映像技術の発展が作品世界の空間的な現実感に寄与し 得るか検討した事例研究を紹介する。

———————————-
問い合わせ先
知覚研究会世話人 山崎晴美
hymzk@tky.3web.ne.jp(@を@に変えてください)

心理研究部会主催・第60回 知覚研究会共催 研究集会

2011.02.25 カテゴリー:心理研究部会

・日本アニメーション学会心理研究部会を開催いたします。
・今回は第60回 知覚研究会の共催で行います。
・本会はインフォーマルな勉強会です。
・興味のある方はどなたでも参加できます。お知り合いの方もおさそいください。
鷲見成正
大山 正

【日時】2011年2月25日(金)18時~
【場所】日本大学歯学部 4号館地下1階セミナー室
JR線「お茶の水駅」徒歩2分
ニコライ堂の向かい、駿台予備校1号館となりです。
交通案内はこちらをごらんください。
http://www.dent.nihon-u.ac.jp/org/j-org01.html

今回はお二人の先生に話題提供をお願いいたしました。

1.
話題提供:土田昌司(明星大学)
演 題:画面上の図形の動きに設定される観察視点-横からと上からを決めるもの

********* 話題提供者からのひと言 ********
私は、意図の知覚や事象知覚について社会性の視点から研究しています。今回は、画面上の動きと観察視点の関係についての話題提供をさせていただきます。丸い図形が画面上を斜めに移動するとボールが坂を転がっているようにとらえられることがあります。この場合、映像が呈示されている画面を上下(横から見たもの)ととらえています。しかし、壁に貼られた地図を見るときのように上空から見たように上から見たとする場合もあります。このような観察視点は、どのように決まるのでしょうか。このような問題についていくつかのデモンストレーションをしながら考えたいと思います。

2.
話題提供:中村 浩(北星学園大学短期大学部)
演 題:歩行バイオロジカル・モーションを用いたアフォーダンス知覚研究について

********* 話題提供者からのひと言 ********
人が環境と相互作用する代表的な行動として歩行動作を挙げることができる。路面の状況や履物などの違いに応じて歩行者は環境に対してアフォーダンスを知覚し、それを歩行動作に反映させることで、適応的な環境内移動を実現させている。これまでの研究では、積雪のある路面や凍結した路面等、歩行面の性質と歩行動作との関係、あるいは歩行の際の履物と歩行動作との関係について、歩行者のポイント・ライト・ウォーカー刺激を用いて調べてきた。本報告では、これらの研究で得た結果から、歩行環境のアフォーダンス知覚が歩行動作にどのように反映され、その動作が第三者によってどのように知覚されるかについて考察したい。

【問い合わせ先】知覚研究会世話人 山崎晴美
hymzk@tky.3web.ne.jp

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