心理研究部会 主査 野村康治
下記の要領で、心理研究部会の研究発表会とパネル・ディスカッションを開催いたします。
今回は「アニメ」に関する心理学研究をされている登壇者の方々にお話を伺います。
参加登録をしていただければ、どなたでも参加できる無料の会です。特に「アニメ」の心理学的な問題や研究方法にご関心のある方には、お勧めのイベントとなります。
ご参加のご検討を、よろしくお願い申し上げます。
開催日時:2024年3月16日 14:00(開会挨拶13:55)〜17:00
開催形式:対面ならびにオンライン配信によるハイブリット形式
対面会場:西荻シネマ準備室
参加費:無料
参加申込:どなたでもご参加いただけます。3月15日までに下記URLのフォームにて参加の申込をお願いいたします。
https://forms.gle/fkAtVHrVf3c9Zsmn9
プログラム
13:55 開会 企画者挨拶
14:00〜14:45(14:45〜14:55 質疑応答) 研究発表1
タイトル:「アニメで表現される物語はどのような過程で理解されるか」
発表者:梶井直親(法政大学大学院ライフスキル教育研究所)
概要:私たちはアニメを視聴しながら,そこで表現されている物語を理解している。では,私たちはアニメの物語内容をどのような過程で理解しているだろうか。これまでの物語理解過程の研究では,物語内の出来事についての心的表象を自動的に構築し,更新していると提唱しており,これは,アニメでも同様であると考えられる。今回のシンポジウムでは,アニメにおける物語理解過程研究において明らかになったことを紹介し,今後の展望について考える。
14:55〜15:05 休憩
15:05〜15:50(15:50〜16:00 質疑応答) 研究発表2
タイトル:「アニメーションキャラクターの顔認知」
発表者:太田碧(法政大学大学院)
概要:アニメキャラクターの顔は,実際の人間の顔とはかけ離れた生物的にあり得ない形状で表現されているにも関わらず,顔として認識され,それぞれの物語において役割を果たす。キャラクターの顔はなぜ顔として認識されるのか。人間の顔との違いが何かあるだろうか。キャラクターの顔と人間の顔を我々がどのように認知するのか,それぞれの相貌特徴の形状の違い,受ける印象,顔の魅力となる要因の違いに関して研究した結果を紹介する。
16:00〜16:10 休憩
16:10〜16:50 パネル・ディスカッション(16:50〜17:00 会場からの質問と応答)
「『アニメ』を享受すること −その心理学的検討−」
パネリスト:薮田拓哉(大阪大学)・梶井直親・太田碧,司会:野村康治(日本大学)
概要:アニメーションの中でも特に商業色が強い作品を「アニメ」と呼び,「アニメーション」と「アニメ」を区別する場合がある。多くの日本人にとって馴染みがあるのは「アニメ」であり,「アニメ」作品はときに視聴者に強い感銘を与え,生活場面における価値観にまで影響を及ぼすことがある。本パネル・ディスカッションでは,アニメーション研究に携わる3名の心理学者をパネリストとして,私たちがいかに「アニメ」を認識し,受容し,さらに生活の中に取り込んでいるのかを心理学的観点から議論する。さらに,「アニメ」に関する心理的問題を扱う際の注意点についても検討していきたい。
17:00 閉会