海外文献研究部会 中垣恒太郎会員
海外文献研究部会の主査をつとめます中垣です。
以下の通り、海外文献研究部会企画による講演会を開催する運びとなりました。
ウォルト・ディズニーと同時代に最新の技術を駆使しながらアニメーション表現を革新し、ディズニーとライバル関係にあったフライシャー兄弟(『バッタ君町に行く』[1941]ほか)の映像観についてまとめた単著『フライシャー兄弟の映像的志向――混淆するアニメーションとその空間』以降、宮本氏は、実写映画とアニメーション映画の間に明確な区別がなかった時代の映像的な混淆を探る研究を継続している。最新の研究課題としては、1920年代から1940年代頃までのアメリカ、とりわけニューヨークのスタジオが制作したアニメーションを制作について、スタジオや監督といった枠組みを越えて、今日まで続くアニメーション・スタジオの制作様式が、いかに個人の創造を折衝しながら体系化されていったのかを調査・分析している。その背景として、アニメーション研究の広がりとしての「制作者研究」(プロダクション・スタディーズ)の進展がある。
アニメーション研究自体が学際的な領域であり、英語圏での研究が多岐にわたって発展を遂げている中で、日本では他の領域に比しても海外のアニメーション研究の動向が「見えにくい」ままであり続けており、卒業論文の題材として多く選ばれるディズニー・アニメーションでさえも基礎的な文献が充分に整備されているとは言い難い状況にある。
アメリカのアニメーション研究者の視点から、最新の研究動向を参照しつつ、日本における海外アニメーション研究・教育の現状と課題を展望する。
会員外の方々のご参加も歓迎いたします。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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▼日本アニメーション学会海外文献研究部会講演会
(概要)
日程:2024年3月15日(金)18時30分〜20時30分(オンライン入室18時20分)
※ Zoomを用いたオンライン形式で開催します。
「日本における海外アニメーション研究・教育についての所感――私的な研究・教育経験から」
▼講師:宮本裕子氏(立教大学現代心理学部映像身体学科准教授)
司会:中垣恒太郎会員(海外文献研究部会主査)
企画:海外文献研究部会
共催:専修大学現代文化研究会
▼参加:事前登録制・無料(会員以外の方も聴講いただけます)
▼参加申込:2024年3月12日(火)23時まで。
参加者の方には、3月14日(木)までにZoomリンクをお送りします。
▼事前登録申込: https://forms.gle/Xgm7woLxtXJd1foGA
▼お問い合わせ先:中垣恒太郎(海外文献研究部会主査)
knakagaki(at)senshu-u.jp
(at)を@に変えて下さい。